子連れの未来を変えたい。みんなの力で「子連れウェルカム」を“あたりまえ”に。

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早いものでもう8月。本格的な夏の到来ですね。衹園祭が無事に終わった京都も日常へと戻っていますが、今年の前祭・後祭の宵山は週末と重なったこともあり多くの人が集まり賑わいをみせたようです。

 

そんな中、「衹園祭をこども歓迎色にプロデュース」を試みたコドモトの挑戦はどうだったのでしょうか。

 

【前祭】こどもステーション 

「想像以上に助かった。」

 

というのは前祭(さきまつり)に開設されていた『こどもステーション』を利用したオヤノミカタ・松井さん。こどもが生まれてから初めてこどもと衹園祭に足を運んだそうですが、暑さと人混みに5歳のお子さんが早々にバテ始めたんだとか。

 

すぐさま『こどもと行こう!衹園祭マップ』に載っている『こどもステーション』に行き、涼しく快適な室内で喉を潤し休憩できたことで、こどもはもちろん、親もストレスなく祭を楽しめたそう。

 

また、マップには親子で衹園祭を満喫できるモデルルートも掲載されているので「この人混みの中、こどもを連れてどこに行けばいい?」と迷うことがなかったこともとてもありがたかった、と松井さん。当日を振り返ってこうも話してくれました。

 

「お祭の雰囲気は好きだけど、人が多いところにこどもを連れていくのは自分(親)も疲れてしまうから敬遠していて、いつの間にか「衹園祭にはこどもと行かない」が普通になっていた。今年はこどもと行ってみたい!と思えたのは『こどもと行こう!衹園祭』プロジェクトのおかげ。」

 

松井さんのように感じている親は少なくないと思います。次はいつどこで休憩できるのか分からない不安を抱きながらバテた我が子を抱っこしたり、機嫌をとったり、親は必要以上に疲れてイライラしてしまうかもしれません。でも『こどもステーション』の存在やモデルルートを知っているだけで予定を立てやすくなり、心に余裕が生まれて祭を楽しめるのではないでしょうか。

 

「子連れおでかけ」のハードルを下げるコドモトの取り組みが、今年の衹園祭で多くの親子を笑顔にさせたに違いありません。私たち親子もそのうちの一組。関西に住んでいながら衹園祭に行ったことがなかった私ですが、このプロジェクトをきっかけに今年は5歳の息子と後祭の親子ツアーに参加してみることにしました。

 

【後祭】親子ツアー

2014年に復活した後祭(あとまつり)は露店もないので、情緒あふれる祭本来の姿を親子で楽しめるのでは?と特別に企画された親子ツアー。衹園祭を知り尽くしたスペシャリスト(※案内人)のみなさんの解説を聞きながら山鉾を案内してもらえるとあって、事前申込の定員はほぼいっぱいになるほど注目度が高かったそう。

 

(※案内人)

八木 透さん(佛教大学歴史学部教授)

大嶋 博規さん(衹園祭山鉾連合会理事)

小川 彪雄さん(京都まつり・文教協会公認ガイド)

小林 孝夫さん(佛教大学研究員)

星 優也さん(佛教大学大学院博士後期課程)

 

親子ツアーではまず、歴史ある京町家「ちおん舎」にて座学「衹園祭ってなぁに?」を教えて頂きました。衹園祭が行われるようになった本当の理由や、“山”と“鉾”の違いを知ると祭の見方が変わってくる!とワクワクしていると、いよいよ2グループに分かれて親子ツアーへ出発。

 

案内人「どんな人形がいるかな?」

こども「きれいな着物きてるー!」「こっちの人形は何か持てるー!」

 

案内人「どんな動物がいるか探してみよう!」

こども「いぬー!」「たかー!」「りゅうー!」

 

こどもたちにも衹園祭を身近に感じられるように、こどもが好きそうな内容のお話を案内人の方々からたくさんして頂き、我が子も動物探しに夢中(笑)

 

動物や人形が登場する意味や背景を聞き、こどもたちはもちろん親たちも一同に「へー!」と興味深く話を聞く姿が印象的でした。

 

山や鉾、それぞれが持つテーマを聞きながら5カ所(黒主山→鯉山→橋弁慶山→南観音山→大船鉾)を周り、1100年以上も前の人たちが込めた想いを知ることができたことに感動しっぱなしだった私。詳しい解説と共に衹園祭を歴史的観点から見ることで、この祭の奥深さをこどもと一緒に学べたことがとても貴重な経験となりました。

 

「山や鉾は釘を一本も使わずに木や縄だけで組み立てられています。」という話にも息子は「スゲー!」と言いながら自分の背丈よりもはるかに高い山鉾を見上げては何かを感じ取っていた様子。伝統ある祭の雰囲気を十分に楽しめた親子ツアーでした。

 

こどもが生きる未来まで見据えたコドモトの想い

「こどもは、未来です。」

 

あたたかい眼差しで、そう言い切るのはコドモトの山本安佳里さん。

 

山本さん「こども=未来。この言葉に象徴されるように、小さな頃の感覚や体験というのは後々大人になった時にその人の価値基準の大きな要素になっていくように思います。“こどもだから、こどもらしく”とかじゃなく、感覚も味覚も感性も大人と同等、もしくはそれ以上ではないでしょうか。様々なものに触れ、色彩に揉まれ、音に囲まれ、目にする、ひかり輝くものたちは、小さな人たちにとっても、心地好い心へと導いてくれるはずです。」

 

そんな山本さんの言葉に、こどもの可能性は無限に広がっている、ということに気付かされました。コドモトの活動が永続的に広がることで、もっと自由に、もっと感動的な親子のおでかけが実現するかもしれない。そう思うだけで、なんだかワクワクしてきます。

 

そして、そんなこどもと一緒に「親も学べるチャンスがある」というのはコドモトの早川美咲さんの言葉。

 

早川さん「幼いころから文化や伝統、様々な人に触れることで、こどもたちはたくさんのことを吸収してくれると思います。また、そうすることで文化やまちへの愛着がうまれ、担い手が育ち、それぞれの地域がもっともっと魅力的になるんじゃないかな?と考えています。そして親になった自分たちも一緒に学べるチャンスなのではないでしょうか。こどもと一緒に、先人たちがつないでこられた文化や伝統などを次世代にもつなげていけたらと願っています。」

 

確かにこどもとのおでかけは、親も一緒に何かを学んだり、感動したりできることがたくさんあるように思います。衹園祭の親子ツアーで私もそれを実感しました。イキイキした親を隣でこどもが見ることで、こどもも特別感を抱き、無意識に何かを未来に繋げようとするタネが心の中にできるのかもしれません。

 

こどもと行くことが“あたりまえ”な社会を目指して

コドモトの活動は、今は衹園祭という象徴的な伝統祭事をメインに置いていますが、将来的にはお祭以外のことでも「こどもと行くことが“あたりまえ”に歓迎される風潮づくり」を目指しているそう。

 

山本さん「衹園祭をはじめ、この世界はたくさんの素晴らしいもので溢れています。こどもと行きにくい場所を少しでもなくして、どんなところへでもこどもと一緒に行ける、そんな社会を目指しています。」

 

早川さん「ここから他のお祭やイベント、芸術祭など、色々な場面できっかけづくりをしながら、“こどもとまち”“こどもと文化・伝統”をつないでいきたいと思います。」

左:山本さん 右:早川さん

 

まずはその第一歩となった今年の『こどもと行こう!衹園祭』。コドモトのアツい想いや、助成金・交付金だけではカバーしきれない運営費の部分、例えば…あかちゃんのオムツ替え・授乳ができる『こどもステーション』のチラシ・ポスターや目印となるフラッグ、親子で安全に衹園祭を楽しむためのルートマップ、スタッフや親子ツアーで着用するビブスなど色々あったそう。

 

 

「来年・再来年と持続可能な子連れウェルカムな環境を実現させるための重要な資金源づくりに、ご協力頂けると嬉しいです。」とコドモトお二人。将来を担う“こども”のため、こどもと感動や成長のシェアを願う“親”のため、1100年以上続く“伝統祭事”のため、このあたたかい活動を今年で終わらせるのではなく、これから先も衹園祭の歴史に寄り添いながらずっと続く活動にするために、『京都地域創造基金』にて運営基金の寄付を募っているそうです。

 

この『京都地域創造基金』とは、主に京都の“ほっとけない問題”を解決しようとするプロジェクトに対し、“ほっとけない”から未来の“あたりまえ”をつくるための寄付を募る制度なんだとか。

『京都地域創造基金』webサイト(コンセプト)より抜粋

 

入口は自分と我が子のため、だったかもしれない『こどもと行こう!衹園祭』プロジェクトですが、今では同じような想いを持つすべての親子のため、ひいては未来のための一大プロジェクトになろうとしている。これって、誰もが簡単に真似できることではないと思います。

 

だからこそ、最初に私がコドモトのお二人から“他人事ではなく自分事”として目の前の課題に取り組むこのプロジェクトの話を聞いた時、自然と感謝の気持ちがわき「応援したい!」と心が叫んだんだと思います。私一人の応援は微力かもしれないけど、どんな形であれそれが集まることで大きな力となり、伸びやかな明るい未来に繋がってほしい、と私も心から願っています。

 

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公益財団法人 京都地域創造基金

『こどもと行こう!衹園祭』

http://bit.ly/oyano226

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